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日本女性の主体性

In Uncategorized on 5月 29, 2011 by nows22

日本企業では何故成人した若い女性社員を「女の子」と呼ぶのでしょう。男性社員は若くても大卒などの成人であれば普通「男の子」とは言われません。「男」または「男性」と言われます。それはきっと女性社員は会社の主要な体制の蚊帳の外に置かれているからでしょう。多くの日本企業では、正職員の若い男性に相当な努力をさせて、且つ結果を生むことを期待されていたために、鞭でひっぱたかれるかのように鍛えられてきました。反対に女性を採用すると、泣いたりふくれたりしてもらうと困るし、反抗的なことを直接言ってもらっても困る。さらに場合によっては厳しい訓練もセクハラやパワハラとして訴えられてしまうかもしれないし、厳しいのがいやであれば永久就職(結婚して専業主婦になることのたとえ)をする逃げ道も持っており、転勤を命じると親から不平の電話が入りそうである。さらに法的にも守られているのであまり残業をさせられない。これらの理由で多くの女性は企業の戦力としては軽視されてきたと思います。つまり兵隊として使うのはやはり体力気力で勝り会社の楔から逃げられない男性だとくるのでしょう。サムライであれときます。男性が結婚して子供がおり、住宅ローンもあれば守りにはいってしまい、会社の命令にどんなことがあっても従います。そしてしばしば転勤と称して参勤交代をさせることにより資産も積み立てにくくしてやれば、会社の囚人(めしうど)にしておくことができるとくるのでしょう。やはり男性は会社にとって使いやすいのです。

しかしながら、多くの外資系企業や一部の先進的な日本企業では話は違ってきます。女性独特の視点や感性を利用した事業を行う企業もあります。子供の託児所や母体の健康に関わる施設やサービスは提供しながらも、男性と同じ給与と待遇で仕事の結果を求める企業もあります。またコンピューターやITの発達により、高い事務所の賃貸料を払って事務員やセールスの就業場所を確保するよりは、事務所は自宅としてくれた方が良いという企業も増えております。事務員の自宅にはパソコンだけがあれば良いでしょうし、セールスは会社まで行かなくても直接取引先に行けば自分の自由な時間を作ることもできます。仕事は結果で評価されますが、結果を出すために障害となる事項を会社側に自由に言える雰囲気と体制があればなお良いでしょう。会議は月に一回か二回または週に一回でもカフェや臨時の貸事務所に集まれば十分であったりします。通常はeメールやIT伝言板などで済ませることができます。ここでは働く時間は自分で設定してもらうこともできます。家事や社会的な活動や趣味に時間を割くために、自分の能力以下の作業や専門外の仕事は外部の時給労働者に委託してよいかどうかを上司に相談することも自由にすると効率が良くなるでしょう。会社にとってもその人に払う給与でやってほしい仕事や専門の仕事以外はそのようにしたいでしょう。またその女性個人も自己啓発等により自分の仕事の効率を上げたりすることで時間の調整もある程度可能となってきます。多くの女性にとってこの様な企業を選ぶことが、会社の大きさや名声より重要な事項となってくるのではないでしょうか。もちろん老若男女を問わない職場でガチンコ勝負でやっていきたいという「肉食系女子」にはその様な職場もよいでしょう。要は現代の日本の女性にとっては、会社の看板より会社の理念や文化で就職先を判断することが当面よいのかと思います。インターネットの口コミサイトなどを参考に選ぶことも大事になってくるでしょう。また企業したり、専門職として独立する女性も増えております。それは、ただ単に独立したいという意思で始める場合もありますが、勤めても実力を発揮させてもらう環境にいるのが難しいなどの理由もあると思います。フランス語と合体させた流行言葉の「プチ起業」とは言わずにしっかりと自分の主体性をもって自分の人生を切り開いていってもらいたいと思います。

昨今の新卒の就職は非常に厳しいです。女性とってはなおさらです。高度成長時代に「職場の花」や「お茶汲み」として雇われて当の本人は婚活を目的として就職したような時代は20年前に終わりを告げています。給与の高止まりした多くの中高年を抱えながらアジアの新興国とも競争をしなければならない時代に、その様な人材を雇う余裕は企業にはもはや無いのです。一方多くの日本の女性は、子供の頃から親に従い先生に従い文部省教育に従うように指導され、その後会社や夫に従うことまで期待されていたりします。職場ですらまた泣けば周囲が大目にみてくれるという環境もあります。彼女らの主体性が育たないのも無理はないでしょう。一方で、就業機会が著しく減ったとはいえ長期的には少子高齢化のため若い人材が本当は必要であること、若い男性の収入が著しく減り彼らの職業上の安定も低くなってきているため結婚しても彼女らが働くか少なくとも働く能力を身に着けていなければならないという意識が高くなってきていること、政治・実業・スポーツ・音楽などで日本人の女性の活躍が目立ってきているため女性も何かを成し遂げなくてはという静かに盛り上がってきている雰囲気などにより、「女子力」とか「肉食系女子」などという流行言葉とともに女性の活躍が一段と期待されております。日本女性の潜在的力は強いと思います。上下関係無く協力し合う能力、我慢するとかこつこつ仕上げるなどの面については、一般に男性より高いかもしれません。人や制度に従うことを良しとして育てられた日本の女性が多いのも確かでありますが、上記の一般の女性に強い面に加え、「想像力」「感性」「理数系やITの知識や実践力」「考える力」を身につけることによる自分の戦力化は彼女らの人生を変える糧となると思います。大事なことは「主体性を持つ」ということなのです。そしてその主体性を尊重する伴侶をみつけることも人生の大きな宝となるでしょう。

それでは、女性が専業主婦であるということは、世界的にみれば、歴史的にみればどのように映るのでしょう。現在の英国では、貴族などの上流階級以外は夫婦共稼ぎが当たり前です。歴史をさかのぼっても英国のほとんどの時代がそうでありました。しかし、産業革命後の19世紀の重化学工業を中心とした世界の工場と呼ばれた大英帝国の時期においては、夫の収入が安定化したため「夫は仕事、妻は家事」という役割が社会の通念となった時代となりました。それが時代の変化と共に変わってくるのです。第一次世界大戦は、多くの戦死者を出しながら兵士とその支援部隊を戦場に送り出すという今まで欧州でかつて無い疲弊した戦争でした。そこで「夫は仕事、妻は家事」という通念が政策上じゃまになり、政府も皆兵政策をとるべく女性を積極的に軍需産業などで働かせるように仕向けていきました。現在の先進国の多くは、女性が外に出て働くことが通念上当たり前のようになっております。それは30年も続いた日本の高度成長時代を通して終身雇用・年功序列と収入の安定を基盤に置きながら「夫は仕事、妻は家事」としてきたのとは対照的です。ひとつの企業で長期間働くことがキャリア形成上かえって不安定を生むこと、その企業や業界も長い間には隆盛がおこるのは当たり前と考えていることから、人生が会社にぶら下がっていれば落ち目になることを知っているからでしょう(1990年代以降の日本もこの様な環境になっているのに関わらず、日本では良い啓蒙家やキャリア相談員が少ないためでしょうか、環境に則した考え方が得られておりません)。そして、1960年以降に西洋の多くの先進国で起こった女性解放運動を通じて、若い女性たちがどんどん主体性をもった人生を歩みだしたことも重要な要素でしょう。それでは新興国や発展途上国はどうでしょう。中国や世界各国の華僑の社会では、女性の労働は当たり前です。バリバリ働いてお金と資産を増やそうとする家庭が普通です。一族で集まっては、お金と資産、事業の機会などの話を全ての成人した老若男女でするのが普通らしいです。私の妻の知り合いに関してこういう話があります。香港人と結婚した日本人の嫁が家でケーキを作ったりして普通に専業主婦をしていたところ、夫側の親や親戚らが「とんでもない嫁だ。」「人としてあり得ない。」として健康でありながらお金を稼がない彼女を詰っていたという話も聞いたことがあります。中国を含む(旧)共産主義国はまたその理念上、男女わけ隔たり無く労働をするのが慣わしのようです。反対に、イスラム教の支配が強い国や原理主義的国家では、妻は夫の同伴または許可なくして家から外出さえできないということが多く行われている国もあります。カトリック系のキリスト教が多く住む地域や国も保守的であり、女性を家庭に縛り付けておくようなことも見受けられます。自然と共に生きている発展途上国などではまた専業主婦という概念さえないのかもしれません。川に水を汲みに行くのさえ重いバーベルを運ぶような労働に匹敵しますし、厳しい暑さや寒さの中での畑での労働など、何処までが家事で何処までが労働なのかも区別がつきません。

いずれにしても、これからの少子高齢化の時代に、日本の女子力は要となるはずです。また誰もが世界に通用する才能を得ることができるわけではありませんが、男性の集団のみから生まれる才能の数量に加え、女性を含めて分母を2倍にすれば、当然生まれる才能の数は格段に上がってきます。というより、それをしないと日本という国の発展は難しいとも思います。グローバル化が叫ばれておりますが、それは物やお金、そして情報だけの世界化を指すのではありません。世界の人材が国境を自由に超えること、サイバー世界という世界共通の土俵のうえで活躍することを意味します。この環境の中で日本の女性の力が発揮することができれば、永く潜在的に秘めていて出し惜しみされていた日本の資産をやっと活性化するときが来たと言い換えることができるのではないでしょうか。

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